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|   | |  | | 2014/12/30 | 三日市干拓地の歴史 |  | by 澤正宗 |
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失敗事例として、ちょくちょく槍玉に挙げられる”三日市干拓地”。

でも、戦後の食糧事情からすると、期待の星だったわけだから、なんとも残念な思い。 (昭和20~30年代はまだ国を挙げての食糧増産体制にあったわけである)
かつての気仙郡高田地域は灌漑がまだ行き届いておらず、その中で、田畑の適地である小友町は江戸時代の前期には平野部すべてが開墾されつくしたほど。 そういった経緯から、「耕地を広げれば、農民の暮らし、ひいては町の状況も良くなるのでは!」と、昭和27年から事業の調査に入り、昭和35年3月に工事に着手します。 (工事着手の2か月後、昭和35年5月24日にはチリ地震津波に遭うという憂き目にも)
先の罹災の後、検証を!と言う声は上がりましたが、こういった明治津波・昭和津波・チリ津波と何回も浸水した三日市(小友町)に市街地やら駐在所やらが集まってきていた、という歴史もあるんですよね。 もちろん、明治津波や東日本大震災の津波のように、小友平野全体が津波浸水する過去は何度もあったのですが、「一次産業の発展こそが、これからの市の発展につながる」ということを信じていたから。
ただ遠浅の海を埋め立てただけではなく、灌漑設備の実験的な目的もあったため、 全国の農業関係者からの注目もあったんですよね、実は。 https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%B2%A9%E6%89%8B%E7%9C%8C%E9%99%B8%E5%89%8D%E9%AB%98%E7%94%B0%E5%B8%82/@38.9985013,141.6885619,16z/data=!4m2!3m1!1s0x5f88a352186830cb:0xef1fa715f74f0885 三日市干拓地付近の小友町の地図を見ると、ところどころに”ため池”があるのが分かります。 灌漑用に使える川がないため、ため池に水をためて、それを利用していました。 それでは旱天の折には不作になりやすいので、地下水を集めてそれを利用する施設 (通常時にはそこから灌漑、水不足の折には揚水して散布、という施設とのこと) の研究が行われました。
ところが、耕地整備は整ったものの、皆さん知ってのとおり、土地からの塩分が抜けなかったわけですね。 こうして、期待の星から、塩漬けの土地へと、人々には悪い記憶しか残らなかったというわけなのです・・・。
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